「観客」は、映画・演劇・スポーツなどを見る人のことです。
英語では「a spectator」「a fan」「an audience」で表されます。
「正月興行は観客が多い」は「The New Year performance draws a large audience.」です。
「天井桟敷の観客」は「the spectators in the gallery」です。
「観衆」は、大勢の見物人のことです。
英語では「a spectator」「viewers」「an audience」で表されます。
「an audience」は、スポーツの場合には用いません。
「このスタジアムは5万人の観衆を収容できる」は「This stadium seats 50,000 spectators.」です。
「大観衆を引き付ける」は「draw a large audience」です。
「観客」の意味
「観客」は、映画・演劇・スポーツなどを見る人のことです。
興行の見物人のことです。
「看客」と書く場合もあります。
古代ギリシャや中世の演劇に於いて、観客とは信仰や信条をともにする人々の集まりでした。
ルネサンス以降、資本主義の進展による社会の分化で、観客の質も多様化しました。
同一の作品に対して、観客の反応が全く異なる場合が出現するようになりました。
以下のように使います。
観客がわく 映画の観客 観客席
観客を楽しませる出し物 観客動員数
「観衆」の意味
「観衆」は、大勢の見物人のことです。
スポーツや催し物を見物する大勢の人々です。
以下のように使います。
観衆がわく 観衆が広場をうめる
大観衆の声援
<観の漢字>
字義は「よく見る」「しめす」「ありさま・様子」「見方・考え」「宮門の左右にある高いものみ台」「見晴らし台」「寺・道教の寺」「易の六十四卦の一つ」です。
解字では、「見+?」で構成されます。
「?」の部分は「目の周囲の赤いコウノトリ」の象形です。
これにより、「コウノトリのように目を大きく開いてよく見る」を表します。
<関連語>
「見物人」は、ただ、見ている人をいいます。
または、料金を払って見ている客をいう場合もあります。
通常は、催し物、名所などを気楽に見て楽しむような場合についていいます。
「大向こう」は、劇場で、観客の後方の料金の安い立見席、また、その席の観客を指します。
転じて、一般の観客をいうようになりました。
「大向こうをうならせる」のように使います。
「ギャラリー」は、ゴルフなどの見物客のことです。
「ギャラリーはマナーを守ってほしい」のように使います。
「聴衆」は、音楽や演説を聞く人々のことです。
「聴衆をうならせる演説」のように使います。
「ファン」は、特定のスポーツ芸能などの熱心な愛好者のことです。
また、特定の人物、チームなどを熱狂的に支持する人のことです。
「ファンが会場につめかける」「映画ファン」のように使います。
「観客」は 映画・演劇・スポーツなどを見る人のこと、「観衆」は、 大勢の見物人のことです。
「観客」「観衆」は、類語です。
「見物人」「大向こう」「ギャラリー」「聴衆」「ファン」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「劇やスポーツなどを見る人」です。
「観客」は、代金を払って身に来ている客をいいます。
「観衆」は、無料の場合にもいいます。
また、「観衆」は、人間の数が相当多くないと使うことはできません。
したがって、広い場所にいる多くの人数についていいます。