形跡は「特定の出来事が発生した証拠と言える跡のこと」。
何かしらの出来事の発生を裏付けるものに関して形跡という言葉を使うのです。
痕跡は「過去に何かがあったことを示す痕のこと」。
何かがあったことは分かっているものの、具体的に何があったのかは分からないようなケースで使っていきます。
ここは大きなポイントになります。
「形跡」の意味
形跡とは、特定の出来事が発生した証拠と言える跡のことです。
ある出来事が発生した証拠となる跡なので、かなり目立つ何かがあったということでしょう。
例えば化石は恐竜が存在していたことの形跡として利用されているので、こういった状況で使っていくのです。
形跡に関しては、ある程度の具体的な状況を示す際に使われる言葉と言えます。
「痕跡」の意味
痕跡とは、過去に何かがあったことを示す痕のことです。
何かがそこであったことを示す痕という意味なので、いろいろなケースで使うことができます。
しかし、具体的に何があったのかまでは分からないことも多く、非常に漠然とした状況でしか理解できないことも多いです。
そこは形跡との大きな違いなので、覚えておいた方が良いと言えるでしょう。
「形跡」と「痕跡」の用法や用例
「ここには血痕がある。
この形跡からすると、行方不明の人物はここで何らかの事件に巻き込まれた可能性が高い。
無事でいてくれればいいのだが、果たしてどうだろうか。」
「ここには大きな穴があるが、何らかの痕跡だろうか。
何かはあったんだろうが、それがいつのことなのか、どんな出来事なのかは分からない。
非常に気になるんだよな。」
形跡と痕跡は具体性の有無
形跡と痕跡は何らかのでき語が起きたことを示す状況を指していますけど、それぞれは具体性の部分で違いがあります。
形跡はなんとなく想像がつく部分があるものの、痕跡はその状況が全く想像できないようなケースで使っていきます。
だから、2つの言葉はちゃんと明確な違いがあるということで、そこを意識して使っていくと良いです。