「鈍重」と「遅鈍」と「愚鈍」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「鈍重」は、反応や動作が鈍くのろいことです。

英語では、「鈍重な動作・slow motion」で表されます。

「鈍重な男」は「a slow-witted man」「a thickheaded man」です。

「遅鈍」は、遅くて鈍いことです。

英語では、「動きが遅い」という意味の場合「slow」で表されます。

「頭の働きがよくない」という意味の場合「dull」「dullness」「slow-witted」です。

「愚鈍」は、頭も働きが悪く、することも間が抜けていることです。

英語では「stupidity」「imbecility」で表されます。

「鈍重」の意味

「鈍重」は、反応や動作が鈍くのろいことです。

軽快でないことです。

以下のように使います。

肥満でいかにも鈍重な感じがする
牛のように鈍重な人
鈍重な歩み 鈍重な動作

<鈍の漢字>
字義は「にぶい」「にぶる・なまる」「かたくな・頑固」です。

解字では、「金+屯」で構成されます。

「屯」の部分は「頓」に通じ、「つまずく」を表します。

「鈍」は、「つまずくのように、切れ味の悪い金属」を表します。

これから「にぶい」という意味になりました。

「遅鈍」の意味

「遅鈍」は、遅くて鈍いことです。

機転が利かないことです。

動作が鈍く、頭の働きもにぶいことです。

反対語は「鋭敏」です。

以下のように使います。

生来遅鈍な性格
遅鈍な男

<遅の漢字>
字義は「おくれる」「おそい」「おこたる」「やすむ」です。

解字では、「?+犀」で構成されます。

「犀」は、「歩くのが遅い動物のサイ」を表します。

これにより、「遅」は、「おそい」を意味します。

「愚鈍」の意味

「愚鈍」は、頭も働きが悪く、行動も鈍く、することも間が抜けていることです。

「のろま」「ばか」という意味です。

狂言・鈍根草「愚鈍第一の人にてあつた」とあります。

以下のように使います。

愚鈍な性質
愚鈍なまでに正直だ

<愚の漢字>
字義は、「おろか」「ばか正直」「おろかな心」「あなどる」「自己に関することに冠する謙称」です。

解字では、「心+禺」で構成されます。

「禺」の部分は、猿に似たなまけものの類の象形です。

不活発で鈍いことを表します。

「心」と合わさって、「心の働きが鈍い」「おろか」という意味を表します。

「鈍重」は反応や動作が鈍くのろいこと、 「遅鈍」は機転が利かないこと、 「愚鈍」は、頭も働きが悪く、することも間が抜けていること
「鈍重」「鈍」「遅鈍」「愚鈍」は、類語です。

「鈍才・どんさい」は、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は「動作や反応がにぶいこと」です。

「鈍重」は、性質や動作が鈍くてのろいさまをいいます。

「鈍」は、頭の回転や動作がにぶいことや遅いことをいいます。

「遅鈍」「愚鈍」は、頭の働きが鈍く、間の抜けたさまのことです。

いずれも文章語です。

「鈍才」は、頭の働きが鈍く、才能の乏しいことをいいます。

また、その人を指します。

反対語は「秀才」です。

「私のような鈍才にはこの仕事は向かない」のように使います。

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