「台風」とは、東南アジア周辺の熱帯地域で発生し北上する熱帯低気圧のことで、最大風速が毎秒17.2m以上のものを指します。
「熱帯低気圧」とは、発生場所や風速などの規模を問わず発達すると暴風雨を伴う低気圧全般を指します。
つまり「台風」は「熱帯低気圧」の一種ですが、発生場所や動く方向がある程度限定されるものです。
台風とは
「台風」とは、熱帯低気圧のうち発生する場所が北半球の東経180度より西側の東南アジア地域(北西太平洋~南シナ海周辺)のもので、なおかつ中心付近の最大風速が毎秒17.2m以上のものが「台風」と呼ばれます。
ちなみに英語でも「typoon(タイフーン)」と呼ばれます。
上記の場所で発生しても最大風速が毎秒17.2mに満たない場合はそのまま「熱帯低気圧」と呼ばれます。
また台風の勢力が衰えて最大風速が毎秒17.2m未満になった場合も「熱帯低気圧」になります。
熱帯低気圧とは
「熱帯低気圧」とは、赤道付近の熱帯・亜熱帯地域で発生する強い暴風雨を伴う低気圧全般を指しています。
「熱帯低気圧」は赤道から離れるように動き、その間に海水からエネルギーを吸収して発達します。
その結果ある程度の強さ(風速など)を超えると名前が変わります。
その場合は発生場所によって「台風」「ハリケーン」「サイクロン」などと呼ばれるようになります。
台風と熱帯低気圧の呼び方の違い
「台風」と「熱帯低気圧」の呼び方の違いは、「発生場所が北半球の東南アジア地域の海上であるかどうか」と「中心付近の最大風速が毎秒17.2m以上かどうか」の2つの基準で分けられます。
この両方の基準を満たさないものは「台風」と呼ばれません。
ですから日本付近で暴風雨を伴っている低気圧であっても「最大風速が毎秒17.2m」に届かなければ「台風」ではなく「熱帯低気圧」ということになります。
台風と熱帯低気圧はこう違う
「台風」と「熱帯低気圧」はともに強い風雨を伴う低気圧であることは同じです。
しかし「発生地域が北半球の東経180度より西側の東南アジア地域であり、なおかつ中心付近の最大風速が毎秒17.2m以上である」という条件を満たすものだけが「台風」と呼ばれ、それ以外はすべて「熱帯低気圧」です。
ただし発生した地域が違うもので発達したものは「ハリケーン」のように別の呼び方をされるのです。
つまり「台風」は東南アジア地域付近限定の呼ばれ方であるということです。