「重症」と「重傷」の違い・意味と使い方・使い分け

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「重症」は、バイタルサインの状態が良くないことを言います。

バイタルサインと言うのは、体温や脈拍や血圧や呼吸の状態です。

医療ドラマなどで麻酔科医が「バイタル、体温36.6℃、血圧120の66、脈拍68でサイナス」などと言っていますが、まさにこれのことです。

サイナスは不整脈ではなくリズム正しいと言う意味です。

「重傷」は傷が深いことや傷の状態が良くないことを言います。

複雑骨折などは重傷となるでしょう。

しかし、傷が深いけれどバイタルは安定していて異常がなく体は元気だという事もあります。

このような場合でも「重傷」となります。

厳密には「重傷だけど軽症」と言って良いでしょう。

傷も深く出血も多く、血圧も低いし体温も低くなって冷たくなっている、呼吸も粗いと言う場合は「重傷で重症」や「重傷で重体」と言えます。

「重症」の意味

主に、病気の状態が重い時や、体の状態が良くない時に「重症」と言います。

つまり、バイタルサインが良くない時です。

高熱があったり体温が低すぎる、脈拍が多すぎる少なすぎる、脈拍のリズムがおかしい、呼吸数が多すぎる少なすぎる、呼吸の仕方がおかしい、血圧が高すぎる低すぎるなどの場合を「重症」と呼ぶことが多いです。

また、検査データーでパニック値と呼ばれるような数値が出ている場合も「重症」です。

例えば腎機能を示す尿素窒素(BUN)という数値が物凄く高い場合は、重症だし、肝機能を示すALTやASTが600や700などという数値になっている場合は「重症」です。

「重傷」の意味

重い傷と書いてありますが、文字通りケガの状態が重い場合を「重傷」と言います。

かすり傷やちょっとした打撲ではなく、治るまでに1か月も2か月もかかるような場合だと思うと良いでしょう。

たとえば、複雑骨折や傷口が治ったともシビレが残ったり、動かしにくいなどの機能障害を残す場合、手足を切断しなくてはならなかったり、手足を切断された場合などは「重傷」だと言えます。

重傷を負って重症という事もあります

ケガが酷くて大量に出血した場合は、早く治療を受けないと命にかかわることもあります。

大量出血で上の血圧が50、下の血圧は測定不能などと言う場合は、重症な状態です。

打撲でちょっと青くなる程度ではなく、内臓に大きなダメージを受けていたり頭を打ってs意識不明が続いている場合は、重い傷を負っているので「重傷」でもあり、体の状態も良くないので「重症」な状態と言えます。

身体の状態と傷の状態で「重症」と「重傷」に分けます

重症は体の状態や症状の状態を示しています。

それに対して「重傷」は傷の状態ケガの状態を表す言葉です。

内科疾患で「重傷」という表現を使うことはまず、ないでしょう。

内科疾患で病状が思わしくない時は「重症」や「重体」などと言います。

外科や整形外科にケガや骨折や打撲やねん挫などで受診した場合に、傷の状態を説明する時には「重傷」となります。

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