おすそ分けは「他人から頂戴したものを、更に周囲の人に分け与えること」。
「分け与える」と言い換えると分かりやすい。
贈答は「他人にものを贈ること」。
「進呈」と言い換えると分かりやすい。
「おすそ分け」は人から良いものをもらったので、福を分ける意味で分け与えることです。
「贈答」は「他人からもらったものではなく、ご褒美などを進呈することを言いますから、基本的に異なります。
「おすそわけ」は喜ばれるものを配ること
「おすそ分け」は人がもらってうれしいものを分け配ることです。
自分が他人から思いがけず良い品をもらった場合、周囲の人に少々配ることで、「良いもの=福」と言う考えの下で行われるものになります。
「旬のタケノコを田舎の実家より贈られたので、ご近所の仲の良い人におすそ分けをした」「仲良しのお隣から、珍しい野菜をおすそ分けされた」などと使います。
「贈答」はプレゼントと同じ
「贈答」はプレゼントと同じ行為になります。
人から、何かの目的で金品を受領することを言い、「おすそ分け」とは訳が異なります。
「誕生日にプレゼントとして欲しかった時計を贈答された」「表彰式で金一封を贈答された」「候補者からウチワのようなものを贈答されたが、これは選挙違反になるのではと思った」「事前団体より市に車イスの贈答があった」などと使います。
「おすそ分け」も「贈答」も人から何かをもらう行為
「おすそ分け」にしても「贈答」にしても、人から金品を受け取ることに変わりはありません。
しかし、何をもらうのかにより「おすそ分け」になり、「贈答」にもなるのです。
「もらってうれしいもの」は「おすそ分け」、「理由がありもらうもの」が「贈答」となります。
「贈答」の類義語として「贈呈、進呈、贈与」などがあります。
「おすそ分け」と「贈答」とは
「おすそ分け」は「福を分ける」意味があり、「人に喜ばれるもの」が条件になります。
「旬のもの、珍しいもの」などはもらってうれしいものです。
普通、返礼をしますが、相手が負担を感じない釣り合ったものになります。
「贈答」はお世話になったお礼や、働いた褒美として人に贈るもので、中元や歳暮、報奨金などのことです。