「体制」と「態勢」と「体勢」と「大勢」の違い・意味と使い方・使い分け

B!

体制は「国家などの社会的政治的組織のこと」。

「仕組み」「骨組み」と言い換えると分かりやすい。

態勢は「あることへの受け入れ姿勢のこと」。

「姿勢」「準備」と言い換えると分かりやすい。

体勢は「体の状態のこと」。

「体位」「ポーズ」と言い換えると分かりやすい。

大勢は「大まかな形勢、たくさんの人の集まりのこと」。

「形勢」「群衆」と言い換えると分かりやすい。

「体制」は国家や組織体などの骨組みや仕組みのこと

「体制」は統一的に組織されている状態のことで、例えば要人の「警戒体制」などといいます。
また、社会の仕組みが政治的に統一されている場合には中国や北朝鮮などの「社会主義体制」、アメリカや日本などの自由主義国家の「資本主義体制」などと使います。

国家権力の場合は武装した「反体制組織」、権力側の「体制組織」などと使います。

「態勢」は受け入れる時の姿勢、準備状態を言う

「態勢」は例えば、外国人留学生の受け入れ「態勢」、コンビニや警備会社の24時間「態勢」、結婚式や葬式の準備「態勢」、万全の「態勢」で試合に臨む、攻撃「態勢」が整った、などと使い、あることを受け入れなければならない場合、前もって取るべき姿勢や準備状態、態度のことです。

比較的短期的な事柄で使用されます。

「体勢」は体の姿勢のこと

「体勢」は体の見た目の状態のことで、例えば、転倒して崩れた「体勢」をもとに戻す、柔道などの格闘技で有利な「体勢」に持ち込む、無理な「体勢」を続けて腰を痛めた、「体勢」不利と判定されて試合に負けた、いろいろな「体勢」が取れるラジオ体操などと使います。

本来の自然な状態の姿勢から、何かをする為の姿勢のことで「身構え」と言うと理解し易いです。

「大勢」は「おおぜい」または「たいせい」と読み方があり意味も違います。
「大勢」は「たくさんの人の集まり」という意味の他に、ものごとの大まかな状況、流れ、形勢、成り行きなどのことを言います。
例えば試合の「大勢」が決する、どうやら「大勢」は味方に有利になっている、選挙の開票状況では「大勢」は与党支持の方向に傾いている、社会の「大勢」に逆らうようなことはやめるべきだなどと使います。

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