「呟く・つぶやく」は、ぶつぶつと小言を言うことです。
英語では「mutter」「murmur」で表されます。
「不平などをぶつぶつ言う」という意味の場合「mutter」を使います。
「聞き取れないほどの小声で言う」という意味の場合「murmur」です。
「彼は恨めしげに私を見て何やらつぶやいた」は「He gave me a reproachful look and muttered something. 」です。
「囁く・ささやく」は、声をひそめて話すことです。
英語では「whisper」「rumor」で表されます。
「小声で言う」という意味の場合「whisper」を使います。
「噂する」という意味の場合「rumor」です。
「かれらはささやくような小声で話し合っていた」は「They were talking in whispers. 」「They were talking in an undertone. 」です。
「呟く・つぶやく」の意味
「呟く・つぶやく」は、ぶつぶつと小言を言うことです。
くどくどと独り言をいうことです。
源氏物語(宿木)に「いつの程に積もる御言の葉ならむと、つぶやく老人どももあり」とあります。
以下のように使います。
不満足顔でつぶやく つぶやくように言う 不平をつぶやく
ぶつぶつと何やら呟いている 意味不明の言葉をつぶやく 心の中でつぶやく
「囁く・ささやく」の意味
「囁く・ささやく」は、声をひそめて話すことです。
「梢がささやく」のように、自然が立てる静かな音についても言います。
また、ひそひそと噂をすることです。
竹取物語に「なほ物おもほす事あるべしとささやけど」とあります。
以下のように使います。
耳もとでそっとささやく 辞任がささやかれる
恋をささやく 引退説がまことしやかに囁かれる
<呟・囁の漢字>
「呟」
字義は「大きな声の形容」です。
日本語に於いては「つぶやく・小声でぶつぶつ独り言をいう」という意味です。
解字では、「口+玄」で構成されます。
「玄」
字義は「くろ・くろい」「天の色・転じて、天」「北・北向き」「遠い・かすかに」「ふかい・奥深い」「静か」「非常に優れていること・妙」
「老子の説いた道の性質・転じて、老子の説いた道・道家」です。
解字では、象形です。
「くろい糸を束ねた形」にかたどって「くろい糸」を意味します。
転じて、「奥深い」意味します。
「囁」
字義は「ささやく・ひそひそ話す」「言いかけてやめる・言いよどむ」です。
解字では、「口+聶」で構成されます。
「聶・しょう」の部分は「耳を寄せる」を表します。
これらにより「耳をよせて密かにののしる」を表し「ささやく」を意味します。
「呟く・つぶやく」 ぶつぶつと小言を言うことです。
「囁く・ささやく」 声をひそめて話すことです。
「呟く・つぶやく」「囁く・ささやく」は、類語です。
共通する意味は「小さな声で話すこと」です。
「呟く・つぶやく」は、「小さな声でひとりごとを言う」という意味です。
聞き手は必要としません。
一方、「囁く・ささやく」は、「周囲に聞えぬよう、相手だけに小さな声で話す」という意味です。
「梢がささやく」のように、自然が立てる静かな音についても言います。
また、ひそひそと噂をすることもいいます。