「陳」と「陣」の違い・意味と使い方・由来や例文

B!

陳は「並べること、述べること」。

「陳列」と言い換えると分かりやすい。

陣は「軍の陣立てのこと、にわかにということ」。

「陣営」と言い換えると分かりやすい。

どちらの漢字も「こざと偏」が付き、旁に「東」と「車」と似たような字が使われているため、全体の印象が酷似したものになっています。

「陳・陣」は間違えることは少ないですが「似たもの」となります。

「陳」は「並べること、述べること」

「陳」は「陳列」のように「並べること」、「陳述」のように「述べること」を意味します。

「情報の開陳をせまる」「誰でも考えそうな陳腐なアイデアだ」「国会議員への陳情団」「責任者が陳謝した」「陳生姜はひねしょうが」「陳皮はミカンの皮を乾燥させ粉にしたスパイス」「陳言は古臭い言葉のこと」「陳は中国の国名にあった」などと使います。

「陣」は「陣立てのこと、にわかにということ」

「陣」は「陣営」「自陣・敵陣」「陣笠」「陣羽織」「出陣式」「堅い陣立」「選挙の陣中見舞い」、また「にわかの陣痛」「一陣の風」「円陣を組む」「殺陣の練習」「論陣を張る」などと使います。

その他に「陣太鼓・陣頭指揮・陣容・陣屋・布陣・先陣・退陣・対陣」などがあります。

語源では「軍隊の列のこと」を意味しました。

「陳」と「陣」に使われている音符は「チン」

「陳」は「こざと偏」に音符「東」ですが、本来の音符は「申」であり「東」は変化したものです。

「申・シン・チン」となっています。

「陣」は「こざと偏」に音符「チン」が付いたものです。

ですから「陳・陣」は同じく「チン」ということになります。

「陳」は「チン」、「陣」は「ジン」と読み、音符「チン」のまま、または「ジン」に変化したものになります。

「陳」と「陣」とは

「陳」は「並べること、述べること」の意味があり、「陳列棚・猥褻物陳列罪・情報開陳・冒頭陳述・陳謝・国会陳情」などと使います。

「陣」は「戦の陣立てのこと、にわかのこと」で「陣営を張る・立派な陣容・敵陣と自陣・論陣を張る・布陣を張る・選挙中の陣中見舞い」などと使い、「出産間際の陣痛・一陣の風」とも使います。

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