「全」と「総」の違い・意味と使い方・由来や例文

B!

全は「あるものを漏れが無いように言うこと」。

「全部」と言い換えると分かりやすい。

総は「あるものを一括りとして言うこと」。

「総合」と言い換えると分かりやすい。

「全」と「総」は「すべて」と言う同じ概念を持つ言葉ですが、微妙に意味合いの違いがあります。

「全」は「一部・部分」に対しての言葉で、「総」は「まとめる」意味がある言葉になります。

「全」は100パーセントのこと

「全」は「完全・全体・全部・全身」のように100パーセントのことを意味しています。

「ある条件をすべて満たすことを完全という」「全体的に力が上だ」「全部買い取ります」「前身全霊で対処します」「完璧な出来栄えだ「試合は完敗だった」「試合に完勝した」「完全無欠の人などいない」「補完的な仕事」「未完成交響曲」などと使います。

「総」は網羅すること

「総」は語源では「束ねた糸」とあり、「一括りにする」という意味があります。

「総合的に考える」「今回の件を総括する」「これは国民の総意だ」「総勢1万人」「株主総会が行われる」「自民党総裁が総理大臣になりやすい」「東京都の警視総監」「総額を示せ」「内閣総辞職となる」「総選挙が近い」「総力を上げる」などと使います。

「完」は100セントのことで「総」は100パーセント以下

「完」は例外なく100パーセントのことを言いますが、「総」は束ねるためモレが生じる可能性があります。

100パーセントを含めて、それ以下になることもあります。

「国民の総意と言っても異なる意見や考えは必ずある」「総論は必ずしも全部と言えず、異論や例外もある」「総額は100パーセントでないとまずい」などと使います。

「完」と「総」とは

「完」は「すべて・100パーセント」を意味します。

例外はありません。

「完全無欠・完璧・完済・完結・完備・完成・完遂・完封」などと使います。

「総」はある事柄について全体をまとめることですが、必ずしも「全部」ということにはなりません。

「総合・総論・総意」など例外がありそうな言葉です。

しかし、全部という意味でも使い「総額・総勘定元帳」などは100パーセント網羅していることです。

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