狩は「鳥や獣を追いかけて捕らえること」。
「狩猟」と言い換えると分かりやすい。
猟は「狩のこと、探して採ること」。
「猟犬」と言い換えると分かりやすい。
どちらの漢字も「獲物を捕ること狩をすること」で、獣偏が付いていますが、これは「犬」のことと言われます。
「犬を使い鳥や獣を追い立てて、捕らえること」を意味しています。
「狩」は獲物を捕獲すること
「狩」は人間の歴史と共にあったものです。
農耕がない石器時代は「狩」や木の実の採取をして食糧を得ていたのです。
「狩猟民族と農耕民族」。
「狩」は犬をもっぱら使っていたのですが、鷹を使うようにもなりました。
「お鷹狩」「お鷹場」などの言葉があります。
また、「潮干狩り・紅葉狩り・松茸狩り」「魔女狩り・山狩り」などの言葉もあります。
「猟」は狩をするこ
「猟」も「狩」のことを言います。
「鳥獣保護のため禁猟区が設けられている」「猟銃は許可があれば使用ができる」「象などの密猟が横行している」「狩を生業にしている人を猟師、または狩人と呼ぶ」「猟奇殺人事件が発生した」「ダックスフントは猟犬として創られ犬」「猟は生き物を捕獲することに使われている」などと使います。
「狩」と「猟」の決定的な差
「狩」も「猟」も獲物を捕らえることで使われますが、「狩」には鳥や獣を捕ること以外に植物の実などを採取することも含みます。
つまり「動物の狩を猟と言い、動物と植物の狩を狩と呼ぶ」ということなのです。
「イチゴ狩り・リンゴ狩り・キノコ狩り」と使いますが「イチゴ猟」とは使いません。
また、「紅葉狩り」と使うこともあります。
「狩」と「猟」とは
「狩」は動物と植物を対象に食糧として得る行為を言います。
「猟」はもっぱら動物を対象に食糧として得る行為になります。
「狩猟」は両方の意味がある言葉になります。
「狩猟民族・狩猟生活」は「農耕民族・農耕生活」に対する言葉になります。
熟語には「狩人・猟師・鷹狩・猟銃・禁猟区・密猟・猟奇殺人事件」などがあります。