「上る」と「登る」と「昇る」の違い・意味と使い方・使い分け

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一般的には、「上る・のぼる」を使います。

「登る・のぼる」は、山や木などの高い場所へ意図的に進むことです。

または、演壇やマウンドに上がったりする場合に使われます。

「昇・のぼる」は、太陽や月が空高く上がっていく様子を表す場合や、煙が上方へ流れる場合に使われます。

また、エレベーターなどで建物の上層階へ一気に上がる場合にも使われます。

さらに、「昇る」は高い地位に勢いよくのぼって、その地位に就く場合にも使用されます。

「上る」の意味

物体が、順々に下から上に移動していく様子を表す言葉です。

一般的に「のぼる」という場合、「上る」という文字が使われます。

しかし、特に場所に焦点が当たっている場合は、「上る・のぼる」ではなく「登る・のぼる」を使います。

例えば、「階段を登る」「梯子を登る」「坂道を登る」などです。

また、帝のような貴人の傍に参上することも、「上る・のぼる」で表します。

「都に上る」「内裏に上る」「宮中に上る」などはこの例です。

「登る」の意味

「登る」は急な坂やがけを移動する場合に使います。

「登」という漢字を使用した「登壇」「登城」「登板」などの熟語から、「演壇」や「お城」や「マウンド」のような特別な場所に「のぼる」場合も「登る」を使用することが解ります。

また、「秀吉が太閤の位に登る」などのように、だんだんとのぼり詰めて位を得る場合、「登る」を使用します。

「昇る」の意味

「昇る」は、空中移動に使われる言葉です。

太陽や月といった天体が空に「のぼる」場合や、煙や水蒸気が空中に「のぼる」場合に使われます。

エレベーターは、空中を移動する乗り物として認識されています。

そのため、エレベーターが上層階に移動する場合、「昇る」を使用します。

また、「宰相の位に昇る」のように勢いよく出世する場合は、「登る」ではなく「昇る」を使用します。

まとめ・「上る」「登る」「昇る」の主な使用例

◇下から上へ移動する場合は、「上る」、または、「登る」を使います。

「川を上る」「屋根に上る」「山頂へ登る」
「梯子を登る」「坂道を登る」「階段を登る」
◇貴人の傍に参上する場合は、「上る」を使います。

「都へ上る」「内裏へ上る」「宮中に上る」
◇高い地位に就く場合は、「上る」「登る」を使い、その出世の勢いのある時は「昇る」を使うことができます。

「関白に昇る・上る」「宰相に昇る」
◇空中高くに物体が上がっていく様子の場合、「上る」「昇る」を使います。

「朝日が昇る」「気球が上る」「煙が昇る」
◇逆上するという意味の場合、「上る」を使います。

「頭に血が上る」
◇あるものが相当数に達する場合、「上る」を使います。

「被害金額が****に上る」
◇話題に上る場合、「上る」を使います。

「その学校が優勝候補に上る」
◇食卓に上がる場合、「上る・のぼる」を使います。

「山海の珍味が食卓に上った」

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