「食べる」と「食う」と「食らう」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「食べる」は、食物を噛んで飲み込むことです。

英語では「eat」「have」で表されます。

「朝ご飯を食べましたか」は「Have you had your breakfast?」です。

「食う」は、生命を維持するために食物を食べることです。

英語では「eat」「have」「make a living」で表されます。

「食べる」という意味の場合「eat」「have」です。

「生活する」という意味の場合「make a living」です。

「食うや食わずの生活だった」は「I earned barely enough to stay alive」です。

「食らう」は、「食う」「飲む」のぞんざいな言い方です。

英語では「eat」「chow down」「scoff」「drink」「pour down」で表されます。

「大飯を食らう」は「chow down a big meal」です。

「食べる」の意味

「食べる」は、以下のような意味です。

①「食う」「飲む」の丁寧な言い方です。

食物をかんで飲み込むことです。

②転じて「生活する」「食う」という意味です。

以下のように使います。

ご飯を残さず食べなさい 安月給で食べていけない よく噛んで食べなさい

<関連語>
「頂く・いただく」は、「食う」「飲む」の謙譲語です。

「もう十分頂きました」のように使います。

「召し上がる」は、「食う」「飲む」の尊敬語です。

「遠慮なく召し上がれ」のように使います。

「食す」は、漢語的な硬い言い方です。

日常語としてはあまり使いません。

「すでに午餐は食した」のように使います。

「突つく・つつく」は、箸で食べ物をとる様子からきた言葉です。

「家族で鍋を突つく」のように使います。

「味わう」は、うまさを感じながら食べることです。

「郷土料理を味わう」のように使います。

「啄む・ついばむ」は、小鳥などが口ばしで餌をつついて食べる様子を表します。

「鳥が柿の実をついばむ」のように使います。

「食う」の意味

「食う」は、以下のような意味です。

①生命を維持するために食物を食べることです。

特に、固形物をかんで飲み込むことです。

②動物が歯をたてて噛むことです。

虫が刺すことです。

③くらしをたてることです。

生活することです。

「食べる」と同じ意味です。

④人の領分を侵すことです。

特に強い相手を負かすことです。

⑤エネルギーや金を大量に消費することです。

マイナスに評価して用います。

⑥好ましくない行為や作用を身に受けることです。

「こうむる」と同じ意味です。

⑦「年を食った」の用法で、「かなりの年になる」という意味です。

⑧「人を食った」の用法で、「人をバカにした」「こけにした」という意味です。

以下のように使います。

飯を食ってから出かけるぞ この機種はガソリンを食う

「食らう」の意味

「食らう」は、以下のような意味です。

①「食う」「飲む」のぞんざいな言い方です。

土佐日記に「おのれし酒を食らひつれば」とあります。

②生活することです。

暮らしをたてることです。

狂言(祢宜山伏)に「茶屋をして食らふやつが」とあります。

③「こうむる」「受ける」という意味です。

以下のように使います。

大飯を食らって寝てばかりいる 安月給で食っていけない 大酒を食らう 小言を食らう

「食べる」 は食物を噛んで飲み込むこと、「食う」は 生命を維持するために食物を食べること、「食らう」は 「食う」のぞんざいな言い方です。

「食べる」「食う」「食らう」は、類語です。

「頂く・いただく」「召し上がる」「食す」「突つく・つつく」「味わう」「啄む・ついばむ」は、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は「口に食物を入れ、かみくだいて飲みこみ、空腹を満たすこと」です

三語は、敬意による使い分けをします。

「食べる」は、最も一般的に使います。

「食う」は、「食べる」よりややぞんざいな言い方で、主に、男性が同輩以下の親しい者に対して使います。

「食べる」「食う」は、生計を立てるという意味でも使われます。

「食う」は、「この車はガソリンを食う」のように主語としても 使われます。

「小言を食う」「あおりを食う」「時間を食う」などの慣用表現も多くあります。

「食らう」は、「食う」よりさらにぞんざいな言い方です。

「食らう」は、飲むことも表します。

「パンチを食らう」のように「身に受ける」という意味もあります。

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