「思潮」と「主潮」と「通念」の違い・意味と使い方・由来や例文

B!

「思潮」は、その時代の人々がいだく思想の傾向です。

英語では「the trend of thought」で表されます。

「現代思潮」は「contemporary thought」です。

「時代思潮」は「the spirit of the times」です。

「主潮」は、ある時代・社会などの中心を占める思想や文化の傾向を指します
英語では以下のように表します。

「現代音楽の主潮」は「the main current of modern music」です。

「通念」は、一般に共通して認められる考えのことです。

英語では「a common idea」「a generally accepted idea」「a commonly accepted idea」以下のように表します。

「今の社会通念ではそれは通用しない」は「That will not be generally accepted by society today.」です。

「思潮」の意味

「思潮」は、その時代の思想の流れです。

その時代の人々がいだく思想の傾向です。

その時代の社会を支配している思想の傾向をいいます。

以下のように使います。

現代の思潮は混迷をきわめている
文芸思潮 世紀末の思潮 新思潮

<思の漢字>
字義は「おもう」「語調を調える助字」です。

解字では、「田+心」で構成されます。

「田」の部分は「小児の脳」の象形です。

これにより「頭脳と心」を表し「おもう」意味します。

「主潮」の意味

「主潮」は、以下のような意味です。

①主な潮流のことです。

②ある時代・社会などの中心を占める思想や文化の傾向を指します。

ある時代・社会に於いて、最も支配的な思想や文化の傾向です。

「当時は自然主義が文芸の主潮をなしていた」のように使います。

<主・潮の漢字>
「主」
字義は「ぬし・あるじ」「おも・おもに」「つかさどる・すべる」「すわる・やどる」です。

解字では、象形です。

「火のともし台の皿の上に、火が燃え立っている形」にかたどっています。

「?・しゅ」の原字です。

「静止している炎」の意味から転じて、「じっととどまって動かない中心的存在」を表し、「ぬし」を意味します。

「潮」
字義は「しお・うしお」「さす・現れる」「うるおう」です。

解字では、「水+朝」で構成されます。

「朝」の部分は「日が昇り、うしおがひたひたよる朝」を表します。

水を付して、「朝のうしお」を意味します。

「通念」の意味

「通念」は、一般に共通して認められる考えのことです。

「社会の通念からすれば問題がある」「社会通念に反する行為」ように使います。

<通・念の漢字>
「通」
字義は「とおる」「かよう」「述べる」「ひらく・設ける」「すべて・あまねく」「取次ぎをする」「手紙や書類を数える語」です。

解字では、「?+甬」で構成されます。

「甬・よう」の部分は、筒に通じ、「筒」を表します。

これにより「筒のように中空で障害物がなく、よく通る」を意味します。

「念」
字義は「おもう」「おもい」「となえる・口ずさむ」「つつしむ」「二十・廿」「仏教に於いて、極めて短い時間」です。

解字では、「今+心」で構成されます。

「今」の部分は「含」に通じ、「ふくむ」を表します。

これにより「心の中に含む」を表し「いつも思う」を意味します。

「思潮」は その時代の人々がいだく思想の傾向、「主潮」は ある時代・社会などの中心を占める思想や文化の傾向、「通念」は、 一般に共通して認められる考えのことです。

「思潮」「主潮」「通念」は、類語です。

共通する意味は「ある時代の思想の流れや傾向」です。

「思潮」は、ある時代の人々の間に支配的な思想の傾向をいいます。

一方、「主潮」は、ある時代の中心となっている思想の傾向を指します。

「通念」は、世間一般で広く認められている評価や考えです。

「社会通念」のように使います。

最新の記事はこちらから