隠居は「戸主が家督を他の人に譲ること、それまでの自分の立場を捨てて、悠々自適に暮らすこと」。
どちらかと言えば、後者の意味で使われやすいです。
田舎で細々と暮らすような状況がイメージされます。
幽居は「世を避けて、ひきこもりながら暮らすこと」。
人目に触れないような場所を選び、そういったところで過ごす状況で使っていく言葉です。
結果的には隠居と同じような状況になるとも言えます。
「隠居」の意味
隠居とは、戸主が家督を他の人に譲ること、それまでの自分の立場を捨てて、悠々自適に暮らすことです。
前者の意味で使用されるケースはあまり多くなく、ほとんどが後者の意味になってくるでしょう。
隠居という言葉はそれなりに聞いたことがある人も多いはずですが、たいていは田舎のような場所で気楽に暮らすようなイメージでしょう。
「幽居」の意味
幽居とは、世を避けて、ひきこもりながら暮らすことです。
人目を避けるという言い方になるでしょう。
そして、家の中で他人に見つからないように暮らしていく状況を指しているので、言い方を変えればひきこもりという言い方になるはずです。
しかし、この幽居という言葉は知名度が低いためにあまり使われない状況と評価できます。
「隠居」と「幽居」の用法や用例
「今は都会で一流会社の重役として暮らしているけど、将来的には完全に会社を辞めて、田舎で隠居をしてみたいという夢があるんだ。
そういう生活に昔から憧れていてね。」
「世の中には幽居のような状態の人も恐らくいるはずだ。
人間とあまりかかわりたくない、苦手だと感じているケースでは、どうしてもそういう生き方になってしまうだろう。」
隠居と幽居に関しては意味は完全に異なっている
隠居と幽居はなんとなく同じような意味の言葉に見えるかもしれないですけど、実際は明らかに意味が違います。
隠居はそれまでの立場を捨てて、悠々自適な暮らしを実現するという意味になります。
しかし、幽居はひきこもりの生活という意味で使うので、イメージは全く違いますし、実態も異なっていると評価できるので、そこは覚えておきましょう。