「貯蓄」と「備蓄」と「貯蔵」の違い・意味と使い方・由来や例文

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「貯蓄」は、財貨を蓄えることです。

英語では「saving」「save」「set aside」で表されます。

「彼は年収の一割を貯蓄している」は「He regularly puts aside ten percent of his annual income.」です。

「備蓄」は、万一に備えて、蓄えておくことです。

英語では「store」「stockpile」「lay in supplies」で表されます。

「彼らは大量に石油を備蓄していた」は「They had a large quantity of oil.」です。

「貯蔵」は、ただ蓄えておくことです。

英語では「storage」「preservation」で表されます。

「古米を50トン貯蔵している」は「We have fifty tons of old rice stored.」「We have fifty tons of old rice in store.」です。

「貯蓄」の意味

「貯蓄」は、財貨を蓄えることです。

また、その財貨を指します。

以下のように使います。

浪費を戒め貯蓄を勧める 財形貯蓄

貯蓄がつきる 貯蓄保険 貯蓄組合

<財形貯蓄>

「一般財形貯蓄」のことです。

財形貯蓄には、「一般財形貯蓄」「財形年金貯蓄」「財形住宅貯蓄」の三種類があります。

「財形年金貯蓄」「財形住宅貯蓄」は、目的型貯蓄で非課税制度の適用を受けられます。

一方、「一般財形貯蓄」は、非課税制度の適用は受けられず、一律20%の原泉分離課税扱いとなります。

複数取引が可能で積立期間は3年以上、据え置き期間は1年で、あずけ入れ後1年以内の払い出しは原則不可です。

「備蓄」の意味

「備蓄」は、供給途絶や供給不足に備えて、エネルギー・食糧・原材料などを蓄えておくことです。

万一に備えて、蓄えておくことです。

また、その蓄えを指します。

石油は、国際エネルギー計画に基づき90日分の備蓄義務があります。

日本は、1979年度末にこれを達成しました。

以下のように使います。

浪費を戒め備蓄を勧める 備蓄米

石油の備蓄 食糧の備蓄 備蓄がつきる

「貯蔵」の意味

「貯蔵」は、以下のような意味です。

①蓄えておくことです。

②経済学では、生産または営利に投入せず、ただ財貨を蓄えておくことです。

以下のように使います。

石油の貯蔵 地価の貯蔵庫 冷蔵貯蔵 貯蔵庫 食糧を貯蔵する

<関連語>

「蓄える」は、後の用のために物品や金銭をしまっておくことです。

また、体力・知識・教養などを身につけることです。

「食糧を蓄える」「学力を蓄える」のように使います。

「積み立てる」は、いくらかずつをある期間に何度かに分けて貯金することです。

「給与の一部を積み立てる」のように使います。

「貯蓄」は 財貨を蓄えること、「備蓄」は、 万一に備えて蓄えておくこと、「貯蔵」は、 ただ蓄えておくことです。

「貯蓄」「備蓄」「貯金」「貯蔵」「蓄え」は、類語です。

「蓄える」「積み立てる」は、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は「金品をためておくこと」です。

「貯蓄」と「貯金」は、金銭をためておく場合に用います。

一方、「備蓄」「貯蔵」は、物品を蓄えておく場合に用います。

「蓄え」は、「貯金」あるいは「貯蔵」してある物の意味です。

多くの場合、「預金」を指します。

「蓄え」は、「貯え」とも書きます。

話し言葉として広く用いられます。

「備蓄」は、「備蓄米」「備蓄食糧」「石油の備蓄」などのように、「万一供給が不可能になった場合に備えてためておくこと」を意味します。

「貯蔵」は、ためて保存しておくことです。

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