よく耳にする『モチーフ』という言葉は、芸術の分野において様々な意味を持つ言葉です。
シーンによって表される解釈や使われ方が異なります。
どのようなシーンにおいて使われているのか、モチーフの由来や意味についてまとめてみました。
使い分けがわかっているようで説明し辛いモチーフという言葉について参考にしてください。
「モチーフ」の由来と意味
フランス語の単語で、「動機」・「理由」・「主題」という意味です。
英語のモティーフと同じですが、敢えてフランス語のモチーフを用いる場合は、様々な芸術的分野などで、発想がわき表現する創作活動のきっかけになった素材・表現そのものを形作る最小単位・表現するに至った思想のことなどを表します。
また、造形芸術などを形作る装飾模様の単位などにも使われます。
分野によって表現が違う『モチーフ』の意味
【絵画・デッサン】絵を描く際に描かれる対象となるものや題材のことです。
【編み物】毛糸で作品を制作するときに構成される編み方の模様のデザインで、モチーフとモチーフを繋げていくことでモチーフ編みになり、ひとつの作品となっていきます。
【ファッション】柄やデザインのメインになる形のほか、作品のテーマ・作るに至った理由などを表します。
【音楽】楽曲を作る際の、メロディーの最小単位です。
繰り返されることでフレーズが出来上がり、曲へと発展していきます。
【文学・物語】物語を彩る一要素として使われます。
「モチーフ」の使われ方
絵画制作においてのシーンや、編み物・服飾デザインのシーンでは、このように使われています。
・今日は、この石膏像をモチーフとしてデッサンしよう。
・ひとつひとつ鍵編みのモチーフを繋げてテーブルマットをつくる。
・今年の春は、花柄をモチーフにしたデザインを展開していこう。
・あの歴史的建築物は、細部に散りばめられた彫刻のモチーフが繊細で素晴らしい。
「モチーフ」と似た「テーマ」との違い
このように『モチーフ』は、芸術分野において多く使われる言葉です。
創作活動を表現するとき、中心となる動機や題材であったり、形を構成する個々の単位や要素であったりと様々です。
時には、「テーマ」と同じように解釈されることもあります。
お互いに同じ分野で表現される言葉ですが、「モチーフ」は小さな単位を表しますが、「テーマ」は物事全体を表す主題を表しています。
使われ方を理解するために、参考にしてください。