「クーデター」と「革命」と「反乱」と「内乱」の違い・意味と使い方・使い分け

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クーデターは「既存の政治体制の中で権力を掌握するために暴力を行使すること」。

「謀反」と言い換えると分かりやすい。

革命は「政治体制を根本的に変えてしまうこ」。

「体制転覆」と言い換えると分かりやすい。

反乱は「政治体制に反発して起こす小規模抗争のこと」。

「一揆」と言い換えると分かりやすい。

内乱は「政府側と反政府側との大規模抗争のこと」。

「内戦」と言い換えると分かりやすい。

クーデターは政権を倒して権力を掌握すること

クーデターは、時の政権に反発した勢力が武力を装備して、政権幹部を急襲し殺害又は捕縛、幽閉などをして政権の実権を掌握するものです。

そのため体制を維持している政府幹部や報道機関も暴力的支配の対象となります。

日本では戦国時代の本能寺の変により、織田信長が明智光秀に討たれ明智の三日天下と言われた事件や、近年では昭和11年の二・二六事件で青年将校が政権幹部を暗殺した事件がクーデターに当たります。

国内の民衆などの勢力が政治体制自体を転覆してしまうこと
革命と呼ばれるものは、従来の権力体制や価値観が根底から覆されてしまい新しい体制が誕生することです。

有名なものでは1789年に起きたフランス革命では貴族の支配に対して民衆が蜂起して体制を転覆した事件や、1917年のロシア革命でロマノフ王朝が抹殺され社会主義体制の誕生に繋がった事件があります。

また、植民地支配から市民が蜂起して独立を成し遂げたことも革命ですし、近年のアラブの春と呼ばれたものも革命です。

反乱は被支配層が反旗を翻すこと
同じ支配体制のもとで被支配層の個人や集団が体制に不満を持ち、体制に反旗を翻す行為で、背景には民衆の不満や貧困があり、それを支配側が弾圧をして抑え込もうとすると反乱が生じることがあります。

支配側からすると暴力的な反乱と見做すのですが、反乱を起こす側には正当な理由があり、時として革命や独立に発展する場合もあるのです。

「内戦」は国内の抗争
内乱とは既存の国家統治機関を暴力で破壊して、国家転覆を謀ることです。

上手くいけば革命と言われて成功するのですが、失敗すれば重大な犯罪となります。

反政府組織がゲリラ化すれば内戦は長期にわたりますし、後ろ盾に有力国家があれば代理戦争になりかねません。

紛争はその相手がだれか、発生場所はどこか、なんのために起きているのかなど区分けが難しいのですが、結果や歴史的な評価により位置づけがなされます。

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