「形成」と「成形」の違い・意味と使い方・使い分け

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形成は「何もない状態からあるものを作ること」。

「造形」「構成」と言い換えると分かりやすいです。

成形は「もともと存在しているものを目指して作ること」。

「製造」「制作」と言い換えると分かりやすいです。

形成は自然発生的に何かが形作られていくのに対して、成形はすでに存在しているものをイメージしながら作り上げることの違いがあります。

形成は形が成されると解釈すると良い

形成は読んで字のごとく「形を成すこと」ですが、「形が成される」と読むとこれから形作られるものがどのような物や状態になるものか見当をつけることが出来ないという意味になります。

無から有を生み出すイメージになりますので、例えば、社会形成とか人間形成というように使い、結果がどのような社会や人間になるのかは形作られる過程が異なれば違った結果になるのです。

成形は既にあるものを目指して作ることです

成形は「形に成る」と読みますが、形とは既に存在しているものになります。

つまり、その存在しているものを念頭に置いて、これを作るのだということで作り上げることになります。

例えば、3列縦隊編成を成形する場合、秩序の無い状態から既に決められている3列縦隊編成というイメージを頭に描いてそのように行動して編成を成形するのです。

色々な彫刻を成形していくうちに彫刻家としての名声が形成された

彫刻は人の姿や動物などこの世に存在している形あるものを成形することです。

彫刻をたくさん成形してそれらが評価されるものであれば、その人は彫刻家として認められ名声が形成されることになります。

名声は形作られた結果であって、最初にはそのような結果は目標とはなっても既に存在したものとはいえません。

彫刻を成形するうちに名声が形成されたのです。

成形も形成も最後には形となりますが、作られていく過程が異なります

成形も形成も最後は形になることは同じですが、成形が形を故意に作るのに対して形成は形が自然に出来ることになります。

出来上がったものが成形では目に見えるものであるのに対して、形成では目には見ることは出来ない状態を表す場合が多いといえます。

芸術作品やドラマなどは人が成形するものであり、社会や人間はなるようにしかならないものです。

作られる過程が故意なのか成り行きなのかという違いといえます。

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