「辞典」と事典」と「字典」の違い・意味と使い方・使い分け

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これら三つの辞典は、「言葉」と「事象・物」と「文字」についてそれぞれ述べられています。

「字典」は、言葉についての辞書です。

「国語辞典」「英和辞典」などのことです。

「事典」は、事柄・物についての辞書です。

「百科事典」などのことです。

「字典」は、文字、特に漢字についての辞書です。

「康煕字典」などのことです。

「康煕字典」・・・中国の字典です。

清の康熙帝の勅命により編纂されました。

「辞典」の意味

言葉や漢字を集めて、一定の基準で並べ、読み方(発音表記)・意味・用法などを解説した書物のことです。

「辞書」「字引」のことです。

「事典」や「字典」と区別して「ことばてん」ともいいます。

一般的に、「国語辞典」「漢和辞典」などを指します。

「アクセント字典」「古語辞典」「方言辞典」などは、「特殊辞典」、「英和辞典」や「和仏辞典」は、「対訳辞典」と呼ばれます。

「辞典」は、「辞書」の新しい呼び方です。

明治以降、用いられるようになりました。

「事典」の意味

語彙の解説を主とする「辞典」や「字典」と異なり、事物に重点を置き、事柄を表す言葉を集めて、一定の基準で並べ、そのひとつひとつに解説をほどこした書物のことです。

「事彙」のことです。

「字典」「辞典」と区別して「ことてん」と呼ぶ場合があります。

一説に、この呼称は、1931年、平凡社の「大百科事典」の発売以来一般的になったと云われます。

「百科事典」「冠婚葬祭マナー事典」などのことです。

「字典」の意味

漢字を集めて一定の順序に並べ、読み方・意味・用途などを解説した書物です。

「字彙」です。

「字引」のことです。

「辞典」と「事典」と区別するため、「もじてん」とも呼びます。

「康煕字典」などのことです。

「字典」の類語には、「字書」「字引」があります。

共通する意味は、「漢字を集めて、基準に従って配列し、読み方・意味・用途などを解説した書物」です。

「字引」は俗な呼称です。

まとめ・「辞典」と事典」と「字典」の用途

◇辞典
「辞典で調べる」
「国語辞典」「漢和辞典」
「ことわざ辞典」「英和辞典」「アクセント辞典」「類語例解辞典」

◇事典
「事典で調べる」
「百科事典」「乗り物事典」「冠婚葬祭マナー事典」

◇字典
「漢字字典を引く」
「康煕字典・こうき字典」・・・清の康熙帝の勅命により編纂されました。

明代の「字彙」をさらに充実させたものです。

これにより、今日の「漢字字典」の体裁の原型が定まったといえます。

長く最良の字書として日本でも利用されてきました。

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