「楊枝」は、歯の間に挟まったものを取り除くために用いる先をとがらせた小さな棒です。
「爪楊枝・つまようじ」は、歯の間に挟まったものを取り除いたり、食べ物を突き刺したりするための小型の楊枝です。
どちらの語も、英語では「a toothpick」で表します。
「爪楊枝を使う」は「use a toothpick」です。
「歯をほじくる」は「pick one’s teeth with a toothpick」です。
「楊枝」の意味
「楊枝」は、以下のような意味です。
①歯の間に挟まったものを取り除くために用います。
先をとがらせた小さな棒です。
インド・中国に始まり、日本でも平安時代ごろから、仏家を通じて一般に用いられるようになりました。
②歯を磨くための道具です。
楊柳の材の先端を房状に打ち砕いたものです。
「房楊枝」ともいいます。
以下のように使います。
食後に楊枝を使う 漬け物に楊枝を刺す
「爪楊枝・つまようじ」の意味
「爪楊枝・つまようじ」は、歯の間に挟まったものを取り除いたり、食べ物を突き刺したりするための小型の楊枝です。
「小楊枝」ともいいます。
数える時は、「本」で数えます。
小売の単位は「箱」などを使います。
「爪楊枝で歯をせせる」のように使います。
<関連語>
「高楊枝・たかようじ」は、食後にゆったりと楊枝を使うことです。
満腹のさまをいいます。
「武士は食わねど高楊枝」のように使います。
<楊枝の漢字と材>
<楊の漢字>
字義は「やなぎ・ネコヤナギ」「あがる・あげる」「戦国時代の思想家・楊朱、また、その学派」です。
解字では、「木+昜」で構成されます。
「昜・よう」の部分は「あがる」を表します。
これらから「長く伸びあがる木」を表し「やなぎ」を意味します。
<楊枝の材>
日本では、平安時代ごろから柳の枝を細く削り先をとがらせたものを用いました。
昔の楊枝は、小さいものは3寸(約9cm)、大きいものは12寸(約36cm)で、いったいに長いものでした。
小さいものを「小楊枝」「爪楊枝」と呼び、歯磨き用のものとは区別しました。
材には「ヤナギ」「クロモジ」「モモ」「スギ」「タケ」などが使われました。
特に、爪楊枝には「クロモジ」の皮を一部残したものが芳香を好まれ広まり、「クロモジ」が「楊枝」の別称になりました。
「楊枝」は、 歯の間に挟まったものを取り除くために用いる先をとがらせた小さな棒、「爪楊枝・つまようじ」は、 歯の間に挟まったものを取り除いたり、食べ物を突き刺したりするための小型の楊枝です。
「楊枝」「爪楊枝・つまようじ」は、類語です。
「高楊枝・たかようじ」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「歯の間にはさまった物を取ったり、食べ物を刺したりするのに使う小さな細い棒」です。
「楊枝」は、元来、歯磨きの房楊枝や爪楊枝を総称したものです。
現在では「爪楊枝・つまようじ」と同じ意味で使われます。
「小楊枝」ともいいます。
「楊枝」は、もともと「楊柳」の材で作られたところから「楊子」とも書きますまた、「爪楊枝」は、「妻楊枝」とも書きます。