「立つ」と「佇む・たたずむ」と「立ち尽くす」の違い・意味と使い方・由来や例文

B!

「立つ」は、足を伸ばして体を縦に支えることです。

英語では「stand」「stand up」で表されます。

「足がしびれた立てない」は「I can’t stand up because my legs have gone to sleep.」です。

「佇む・たたずむ」は、しばらくその場に立っていることです。

英語では「stand」「stand for a while」「stand still」で表されます。

「彼女は木陰で一人佇んでいた」は「She lingered by herself in the shade of the tree.」です。

「立ち尽くす」は、じっと立ったままでいることです。

英語では「stand motionless」で表されます。

「遺族は雨の中でじっと立ち尽くしていた」は「The bereaved family stood there as if paralyzed in the rain.」
「The bereaved family stood there as if rooted to the spot in the rain.」です。

「立つ」の意味

「立つ」は、自動詞の場合、主に以下のような意味です。

①まっすぐ縦になった状態になることです。

②あるものがまっすぐ縦の状態に設置されることです。

また、設置されたものがまっすぐ縦の状態にあることです。

③足を伸ばして体を縦に支えることです。

以下のように使います。

見知らぬ人が立っている 椅子から立つ 立って答えなさい
川のほとりに立つ ぼんやりと立つ

<関連語>
「立てる」は、横になっているものを縦にすることです。

反対語は「寝かす」です。

「旗を立てる」「膝を立てる」のように使います。

「引き起こす」は、引っ張って起こすことです。

「転んだ人を引き起こす」のように使います。

「佇む・たたずむ」の意味

「佇む・たたずむ」は、以下のような意味です。

①しばらくその場に立っていることです。

立ち止まることです。

万葉集(16)に「庭に佇め」とあります。

②さまようことです。

ふらつくことです。

徘徊することです。

以下のように使います。

窓辺にじっと佇んでいた
ぼんやりと佇む 人影が佇む 川のほとりに佇む

<関連語>
「起立」は、立ち上がることです。

「全員起立」のように使います。

「起こす」は、横になっていたり傾いていたりするものをまっすぐにすることです。

「体を起こす」のように使います。

「立ち尽くす」の意味

「立ち尽くす」は、いつまでも立っていることです。

じっと立ったままでいることです。

立ち通すことです。

以下のように使います。

あんまりにも驚いて、しばし立ち尽くした 呆然と立ち尽くす
ぼんやりと立ち尽くした 川のほとりに立ち尽くす

<その他の類語>
「突っ立つ」は、「他よりも目立ってまっすぐに立っている」という状態を表します。

主体は「煙突が突っ立つ」のように、必ずしも人間とは限りません。

「立つ」は足を伸ばして体を縦に支えること、「佇む・たたずむ」は しばらくその場に立っていること、「立ち尽くす」は じっと立ったままでいることです。

「立つ」「佇む・たたずむ」「立ち尽くす」「突っ立つ」は、類語です。

「起立」「起こす」「立てる」「引き起こす」は、これらの言葉の関連語です。

共通する意味は「足で体を支えるなどしてまっすぐに姿勢を保ち、位置を占めること」です。

「立つ」は、四語のうちでは最も用法が広く、多くの場合、座っている状態からの動作を表します。

「立っている」は、他の三語と近い意味を表します。

継続の状態を示します。

「佇む・たたずむ」は、ある場所にしばらくとどまったままでいることを表します。

しばしば、主体がその場所の雰囲気と一体となって融和しているような情緒的な語感があります。

継続的なさまをいうことに重点があります。

人間に限っていいます。

「立ち尽くす」は、心をひかれたり、感動したり、呆然としたりして、その場に身動きせずにいることをいいます。

常に「我を忘れた状態になって」という含みがあります。

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