言質は、「証拠になる可能性のある言葉」。
つまり、警察官が容疑者に質問をして容疑者が質問に答えた言葉です。
最初の質問は、犯行をしたか尋ねます。
もし、この時点で容疑者が犯行を認めたら決定的な証拠になります。
証言は、「事実を話すこと」。
つまり、容疑者の犯行現場を見たあるいは事件に関係する情報を偽りなく話すことです。
両者の違いは、有効な証拠になる可能性があるかないかです。
「言質」は、証拠になる可能性のある言葉
例えば、容疑者が犯行を否定したと仮定します。
警察官は、犯行時刻にいつ、どこで、何をしていたのか質問します。
次に、その質問に対して容疑者が答えます。
予め警察官が入手している情報とその答えに矛盾がないか確認します。
または、容疑者が答えたことが本当か確認します。
矛盾が一つでもあれば、それに関して質問がされます。
このように、矛盾を指摘することで証拠になる可能性のある言葉を記録します。
このような例を「言質」と言います。
「証言」は、事実を話すこと
例えば、犯行現場から逃げていく後姿の犯人を見たAさんが証言をすると仮定します。
犯人の特徴について話します。
服装の色は、上が黒色のTシャツで、下は青いジーパンを着ていたと話します。
次に、身長が160cmぐらいで髪は金髪であったと話します。
このように、犯人の特徴や犯行現場について偽りなく話すことを「証言」と言います。
「言質」と「証言」の証拠について
前者は、警察官が防犯カメラや犯行現場から得た情報などによって、容疑者に該当する可能性のある人物に質問して答えてもらっています。
だから、その人物はアリバイがあるもしくは警察が持っている証拠が、自分に該当しないことを説明しないと犯人の可能性が高まります。
後者は、例え犯人の顔を直接見たと話しても、証人が少ないと証拠として重要視されにくいです。
よって、前者の方が証拠として有効になりやすいです。
「言質」と「証言」の使用法
前者と後者は、意味は全く異なりますが目的は同じです。
その目的は犯人を特定することです。
だから、前者で得た証拠と後者の情報を合わせることで素早く正確に犯人を特定することができます。
また、裁判になった場合、前者で得た証拠と後者の情報を合わせることで、容疑者が犯人である決定的な証拠として裁判官に示すことができます。